リハビリトピックス『起立訓練の有効性について』

今回はリハビリトピックスとして、 『起立訓練の有効性について』 ご紹介したいと思います。

当デイサービスはリハビリ特化型であり、

利用者様の状態に合わせた運動内容を選択しています。

 

マシンを使った筋力増強訓練、姿勢改善のための矯正台、

上肢機能向上のための滑車運動(プーリー)、

歩行の安定性・耐久性向上のための歩行訓練、

下肢筋力増強・バランスの安定性向上のための階段昇降、

認知機能の維持・向上のための脳活性課題 など

利用者様の評価を実施した後に、

身体・認知機能に合わせた運動内容を立案させて頂いています。

 

上記運動以外に当デイサービスで取り入れている運動に 『集団起立訓練』 があります。

 

 

起立訓練は、様々な病院や施設等でも取り入れられている訓練の一つです。

起立訓練の特徴として、

①大腿直筋や前脛骨筋といった下肢の筋力強化

②バランス能力の改善

③自宅でも簡単に行える運動

④膝の痛みがある人も椅子にクッションを入れるなどで負荷量を調整できる 

⑤全身運動や有酸素運動としても優れている

などといったことが挙げられます。

 

話しは少し変わりますが、92歳まで女優として舞台に立ち続けた森光子さんも

健康法の一つとして 150回のハーフスクワット を毎日していたことは有名な話です。

インターネットで調べてみるとたくさんの記事や写真があるので、

興味がある方はぜひ調べてみてください。

 

当デイサービスでは起立訓練を集団で行うことで、

利用者様同士で話したり、応援しながら行うなど良い雰囲気の中で、楽しみながら行ってもらっています。

起立回数は、昼食後100回、夕方50回の計150回を実施しています(※)

※利用者様によって目標起立回数は異なります。

 

起立訓練をする際は、

平行棒(手すり)を把持して実施したり、自席で行ってもらったり

中には手すりやテーブルなど把持せずハーフスクワット様に行うなど

利用者様の状況に合わせて取り組んでもらっています。

 

 

デイサービス利用日だけでなく、在宅生活でも運動する習慣を身に付けて頂くためにも、

デイ利用時はしっかりと起立訓練を行える環境作りを意識していこうと思います。

日本は高齢化社会となっており、高齢者の病気としてよく聞かれる

ロコモティックシンドローム(運動器症候群)や廃用症候群の予防 に努め、

より良い在宅生活が継続できるように、支援していきたいと思います。

文責:松本 淳志